お別れのご挨拶~移転について
ご無沙汰しております。晩白柚です。
「晩白柚ルポルタージュ」はこのたび「www.yamadaryo.jp」に移転することになりました。
yamadaryoは僕の本名です。
2005年の高校時代から使い続けてきた「晩白柚」というペンネームですが、これからは本名で活動していくことにしました。
「高校編」「大学編」「東京譚」「ルポルタージュ」とかたちを変えながらはてな上で続いてきた晩白柚としての活動は、www.yamadaryo.jpにすべて統合し、ありのままの自分を発信していくつもりです。
独自ドメイン「www.banpeiyu.xyz」は今後数か月の間に利用期限が切れます。同時にこのアドレスで晩白柚ルポルタージュにはアクセスできず、本来のURL「ban4.hatenablog.com」をもってしかアクセスできなくなります。
もしブックマークされていらっしゃる物好きな方がいらっしゃれば、アドレスの変更をお願いします。
(移転先)https://www.yamadaryo.jp/
新しいサイトには過去のすべてのブログを統合する予定ですが、調整がまだ細かいところまで行き届いていない状態です。試験運用中ですが少しずつ完成する予定です。
「晩白柚の大学受験まっしぐら」から通算19年、たくさんの記事を書き、はてなユーザーの方々と数え切れない思い出ができました。心から御礼を申し上げます。
僕ははてなを去りますが、新しい場所でブログを書き続ける僕をこれからも暖かく見守っていただければ幸いです。
2024年5月3日 晩白柚
三十五歳になって

ツユクサという花がある。
薄青く小さな花びらを数枚従え、道ばたの隅で目立たずに佇んでいる、我が日本ではだいたいどこでも見ることができる雑草である。
朝に咲いて夕刻にはしぼんでしまうこと、その花で染めた衣の色が落ちやすいことなどから、古来よりツユクサは儚さの象徴として捉えられてきた。
今年のいつだったか、酒を飲んで祖母と談笑していたとき、彼女からこのような話を聞いた。三十年ほど前、僕が小学校に入りたてくらいの頃。まだなんら開発の進んでいない祖母の家のまわりで、僕は彼女と花を摘み、押し花に興じていたそうである。そして「あんたが、ばあちゃんこの花好きって言いよったのが、ツユクサだったんよ」ということであった。
恥ずかしながら三十年以上生きてきて、ツユクサという花を僕は知らない。覚えていない。スマホでツユクサを調べ、その写真を見て驚いてしまった。
人には美の基準というものがあろう。どういったものを美しいと捉えるかは、当人が今日までに培ってきた審美眼による。三十五年の間に僕の中で育まれたのは、儚くあっという間に消えてしまうもの、みづから主張することなく静かに佇むものを美しいと思う、ある意味日本人らしい基準であった。
咲いてすぐに散ってしまう桜の花などは当然美しいと思うものの極地であるし、こう言うと多方面から叩かれそうだが、儚く散っていった旧日本兵を美しいと感じるのも、僕がこの国の人間たるが所以なのかもしれない。
スマホが映したツユクサは、ビジュアル的にお世辞にも絢爛豪華な麗しさを持ってはいない。花びらの色は薄い青で、どことなく病的な雰囲気さえも漂わせている。しかし僕はそれを直感的に美しいと思った。驚くべきは、三十年前の僕が、すでにそれを美しいと感じていたことであった。
もちろん祖母との懐かしい思い出がありありと思い起こされた感動もあろう。しかしそれ以上に、三十年の間で築かれた美の基準というアイデンティティが、すでに小学生になりたての自身の心に芽吹いていたことに気付かされ、目から思いもよらず涙がぽろぽろとこぼれていた。
◇
周囲の環境が目まぐるしく変化した一年であった。
僕は今、病院の経理として働いている。うつ病を患いなんの経験もない僕を雇ってくれた会社には感謝しかないが、そんな僕がここで活躍できていることへの喜びも日々噛み締めているところである。
今はその記事を公開していないので誰もわからぬところではあるけれども、昨年の前半は「もうこの世から消えてしまいたい」と書くほどどん底に陥っていた。思えば三十歳で国家公務員を辞めてからというもの、この五年ほどは地獄のような日々だった。自分にはなにも無いと苦悩し続けた三十代前半であった。
今日の僕はどうだろう。どん底から這い上がり社会に戻ってきた。気づけば隣で僕を支えようとしている人もいる。これらは大いなる自信を僕に授けた。積み重なった経験がゆるぎない血肉となって自分を形づくっているのを感じる。今の晩白柚は無敵である。
◇
ツユクサは雑草である。美しさのシンボルではないし、あっという間に枯れてしまうその花を弱い存在だと感じる人は多い。場合によってはなんら価値を見出されず摘み取られることさえある。だが道の片隅でさりげなくアスファルトを突き破っていることもある。人間にとって美しく生きるとはどういうことなのか。僕はツユクサのようでありたい。
三十四歳になって

大晦日から一刻も寝ないまま本などを読んで過ごすうちに年明けをむかえ、せわしない初笑い番組を垂れ流すテレビの前で祖母の作った煮物やちょっとした元旦料理を食べ、ビールとアナフラニールの催す眠気にもうろうとしながらいまこうして半年ぶりに記事を書いております。
年の暮れ三十日には東京から熊本に帰ってきた檸檬と乾杯を交わしました。コロナウイルスの影響でじつに二年ぶりの再会となりましたけれども、二十年来のつきあいである彼の健やかな姿をまたこうして見ることが出来、おたがいの将来について語り合えたことは、この一年を何事もなく過ごすことができた喜び、生まれてこの方三十数年を何事もなく過ごすことができた喜びを感じさせます。
翌日の夕刻に祖母の待つ城南の家に戻ってきますと、元旦にむけて祖母が台所に立っております。台所へ続く廊下を歩けば海老や人参、昆布、ごぼうを煮込む和風出汁のかおりが漂って来、この匂いを嗅げばたちまち、ああ今年もこの時期が来たという思い、そしてまた何事もなく一年を過ごすことができたことへの感謝を感じることができるのであります。
昨年六月には最早もう消えてしまいたいという旨の記事を書いてしまうほど(補注:その記事はその後すぐ下書きに戻しました)上半期はダーク晩白柚に陥っていのですけれども、八月四日に職業訓練へ通い始めてからというものまわりの人びととの出会いは毎日を華やかなものにし、学校へ早く行きたい、いやむしろもっと生きていたいと思われるほどポジティヴな気持ちになりました。
とはいえ十八日に一つちがいの神田沙也加が亡くなったことには大きな衝撃を受けました。彼女はもしかすれば以前から小さなSOSのサインを周囲に出していたのかもしれぬ一方、ほとんど衝動的に死んでしまったやに言われております。正直言って僕も明日は我が身というか、明日突然この世からいなくなってしまう心配が、コントロールできない僕の心のうちに潜んでいるかもしれないと思っています。
いずれにせよ、明日のこの世に自分が生きているのかわからない不安を噛み締めて毎日を過ごしてはおりますけれど、この半年間で出会った人びとと過ごした時間がこの上なく楽しかった事実は変わりませんので、本当に心から感謝したいと思っています。
十二月八日に三十四歳になりました。いよいよどこぞの物書きが言っておった将来に対する唯ぼんやりとした不安が頭の隅でうろうろし始めています。もう少しもがいてみる決意です。
ビール好きなあなたに贈る!ビール検定3級合格体験記

お疲れさまです。晩白柚です。
前回は晩白柚ルポルタージュ史上類を見ないほどダークでネガティブな記事を書いてしまい、いやはや、お恥ずかしい限りです。
「衝動的に書いてしまったもので、あとで消します」と書いていたものの、スターをたくさんつけてくださった方(中には10個も!)、温かいブコメをくださった方いらっしゃいますので、消すのではなくそっと下書き状態に戻させていただきました。
ありがとうございます。すこし勇気が湧きました。
というわけで今日は、先日受験した「日本ビール検定」に関する記事です。
受験のきっかけ
酒を飲んだら飲まれてしまう男、それが僕、晩白柚なのですが、ともかくお酒が好きです。とりわけビールが大好きで、過去にワーホリに行った際にはカナダの数あるビールをかたっぱしから飲んだり、ブルワリーを見学したりしました。
ビールは大好きなのですけど、冷静に自分を俯瞰して見てみると、案外ビールのことをなにも知らない。ビールを心から楽しめていないと思ったのです。もっとビールの知識を身に着けて、エキスパートになりたい。そんな思いから、ビールの検定試験を受けることになりました。
日本ビール検定とは?
日本ビール検定(通称:びあけん)は、サッポロビール協力のもと、一般社団法人日本ビール文化研究会が主催する、ビールに関する様々な知識を学ぶ機会を提供するために2012年から始まった検定試験です。
試験内容は、日本のビールの歴史や製法、原料や飲み方を中心に、世界のビールについて出題。さらに時事問題やうんちくも問われ、幅広い知識が求められます。
1級・2級・3級があり、受験した級にかかわらず満点を取るとなんとビール1年分が進呈されます(対象者が複数の場合は山分け)。太っ腹!
従来は秋ごろに1回開催でしたが、コロナウイルスの影響もあり2020年度は開催されず。そのかわり2021年度は6月と11月の2回開催となっています。
3級について
「エキスパートになりたい(キリッ」とかごちゃごちゃ言ってますけど、僕が今回受けたのは3級です。いちばん優しくてすみません。なにせ出願から試験日まで1週間しかなかったので、2級は勉強時間が圧倒的に足りないと判断しました。
公式サイトによれば、
【出題レベル】原料や基本的な製法・スタイル、ビールの歴史、ビールの味わいを中心に出題。ビールを知ることで、普段のビールがもっとおいしくなります。
【合格基準】60点以上(100点満点)
とされています。
この記事の最後に3級の過去問を数題載せますが、勉強しないと結構難しいレベルです。とはいえ3級なので問題集を何周かまわせばじゅうぶん合格可能です。
勉強方法
- 使うのは「公式テキスト」と「公式基礎問題集(3級)」の2冊。公式テキストはAmazonで入手できるが、問題集は公式サイトからしか買えない。
- 公式テキストは文量があり、いちから読み進めると大変なので、問題集を中心に勉強し、わからないところをテキストに戻るやり方がベター。
- 1週間で問題集を3周まわした。
結果
87点/100点満点 ※60点以上で合格
満点によるビール1年分進呈コースをこっそり狙っていたのですが、不甲斐ない結果に‥。まあ、そんなに美味い話はないですよね。
過去問レベルの問題は完答できたと自負していますが、やはり満点阻止のために出題される時事問題やうんちくには対応できなかったのが敗因ですね。満点を狙うためには日ごろからビールに関してアンテナを高く張り、貪欲に情報収集する姿勢が必要なのかもしれません。
過去問を解いてみよう!
気になる3級の過去問を問題集から一部抜粋!これが解けたらあなたもビールエキスパート(嘘)だ!
麦芽内のタンパク質をアミノ酸に分解する酵素名を次の選択肢より選べ。(2017年3級)
- (a)アミラーゼ
- (b)プロテアーゼ
- (c)ペプチド
- (d)リパーゼ
答.b
上面発酵酵母でビールを製造する場合の発酵温度として最も一般的なものを次の選択肢より選べ。(2012年3級)
- (a)3~8℃
- (b)8~15℃
- (c)15~25℃
- (d)25~35℃
答.c
イギリスのパブでよく飲まれており、黄金色から銅色の液色で、軽くフルーティな口当たりとマイルドな泡立ちが特徴のビールを、次の選択肢より選べ。(2016年3級)
- (a)スコッチエール
- (b)イングリッシュオールドエール
- (c)イングリッシュ・ビター
- (d)スコティッシュエール
答.c
1930年(昭和5)年にオラガビールを発売した会社で、現サントリーホールディングス(サントリービール)の前身となる会社を、次の選択肢より選べ。(2017年3級)
- (a)寿屋
- (b)帝国麦酒
- (c)日英醸造
- (d)中埜酢店
答.a
ビールは日光にさらされることにより、日光臭と呼ばれる不快なにおいが発生する。その原因物質を、次の選択肢より選べ。(2019年3級)
- (a)ジアセチル
- (b)チオール化合物
- (c)硫化ジメチル
- (d)トランス-2-ノネナール
答.b
いかがでしたか?3級といえども一般人からすると割とマニアックな問題ばかりなので、勉強すればビールの楽しみ方の幅がぐっと広がると思います。
いずれ僕は2級、1級にも挑戦したいと思っています。あわよくば3級にもう一度チャレンジして、満点によるビール1年分を狙うぞ!
というわけで、長くなりましたので、また次回。
熊本カレー探訪(7) THE LOCAL BURGER
晩白柚です。
カレー好きの晩白柚が熊本のカレー事情を追っていくこの企画。カレーを食べるのはだいたい熊本市内、とりわけ中心市街地が多かったりするのですが、今回は熊本市民にちょっと知られていなそうなお店をひとつ開拓しようということで、菊陽町まで足を運びました。
知られていなそうな、とか言っちゃいましたが、実際はあやうく売り切れになる寸前の人気店でしたよ。
というわけで菊陽町の「THE LOCAL BURGER」さんです。
THE LOCAL BURGER

菊陽町津久礼、菊陽バイパス沿いに「DESAKI」という文具店があります。文具店といってもその規模は大きく、豊富な品ぞろえの文房具、雑貨のほかにコスメやファッションまで扱われているのですが、そのデサキさんの建物の中にお店を構えていらっしゃるのがローカルバーガーさんです。
お店の名前のとおり、本来はバーガー屋さん。熊本の食材をふんだんに使った、すべて手作りで食べごたえあるボリューミーなバーガーを提供する、熊本のバーガー界にするどく斬り込んできた新鋭のお店です。

バーガー屋さんよろしく、カウンターで注文します。できあがった品物を席まで持ってきてもらえます。

先にバーガーの写真をお見せしますと、こんな感じです。オーソドックスな「ハンバーガー」(950円)。晩白柚父が注文したものです。かなり大きいのがわかると思います。肉厚のパティを手作りのバンズで挟んだ、食べごたえじゅうぶんな一品。
ここまでバーガー屋さんバーガー屋さん連呼してきましたが、ローカルバーガーさんにはれっきとしたカレーの提供があるのです。それが1日10食限定の「チキンカレー」(900円)。
1日10食しか用意されていないので、売り切れ必至です。10時開店のところを14時に訪問したので、あと1食しか残っていませんでした。いやはや、人気なんですね。バーガー屋さんといえどもあなどれない実力です。

そもそもなぜハンバーガー屋さんでカレーを?とお聞きしたところ、ハンバーガーを作る上でどうしても生まれる野菜の端材を、どうにか有効活用できないかと思案した末、それらをじっくり煮込んだカレーが生まれたとのこと。
質の高い熊本産の野菜をふんだんに煮込んだカレーですので、さほど辛さは感じません。そして口に含んだ瞬間頭に浮かぶのは「濃厚」の2文字。とにかく濃厚で、粘度の高さが特徴です。
チキンカレーのミソといえる鶏肉は、骨付きのもも肉が2個もごろりと横になっています。これもじっくりと煮込んであるからか、安直な表現ですがほろほろ。しっかりとした味がついています。
ローカルバーガーさんのハンバーガーはボリューミーで豪快ですが、カレーはどちらかというと上品なイメージですね。ハンバーガー屋さんのカレーというと、どうしても「片手間に作ってるんでしょ?」的な先入観を持たれかねないと思うのですが、それを払拭するほどの実力あるカレーでしたよ。


インフォメーション
【住所】熊本県菊池郡菊陽町大字津久礼2648 デサキ内
【TEL】050-3717-8904
【ウェブサイト】https://thelocalburger.com/
【営業時間】10:00~19:00 水曜が定休日
