晩白柚ルポルタージュ

熊本に住む30歳の独身男性が旅行・キャンプ・カレーについて語ります

Take the A train!

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旅行メディア「itta」さんに記事「【熊本】特急「A列車で行こう」に乗って、40分の大人な旅に出かけよう」を書かせていただきました。

こちら(はてな)では、ittaさんで使わなかった写真を使いつつ、裏話というか、あちらで書かなかったことをお話したいと思います。

 

2018年1月7日

ittaさんへ寄稿するネタとして「日奈久温泉」「唐津散策」をことごとくボツにした僕は、一般にウケやすく、さはさりながら「情緒あふれる」「レトロで」「オツな」僕の好みを多少なりとも反映できるネタとはいったい何なのか、思案する日々を送っておりました。自分の色を出せずに、ただただありがちな観光地レポートをやってしまっては、あまり意味がないと思え、しかしいったい何を書いたらいいのか、袋小路にはまりました。

そんな中で思いついたのが、僕の好きな「特急に乗ること」を題材にするということ。特急列車については、過去に「東京譚」で

僕は特急が好きだ。特急の車窓はバカでかく、幅が1m以上もある。通り過ぎる景色を見てくれと言わんばかりだ。縦横数十cmしかない新幹線との窓とは大きく違っている。流れる景色は、当然美しいものばかりではなく、単なる住宅街だったりすることも多い。そんな景色とも言えない景色を、酒でも飲んでぼんやり眺めるのが好きなのである。
晩白柚東京譚 2016年12月18日 「湯けむりにふすぼりもせぬ月の貌」

と書いたとおりですが、熊本駅からわずか40分で目的地に辿り着くという、もはやどこかへ向かうことは目的ではなく、特急に乗っていること自体がひとつの短編映画を楽しむかのような、そんな特急を見つけました。それが「A列車で行こう」です。

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A列車で行こう」の渋いポイント、「全面黒塗りのフロント」部分。実に渋い。余談だが、僕は決して鉄っちゃんではない。

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側面は柑橘類を思わせる橙色

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A列車で行こう」のマークにもあしらわれている「A」は「Adult」と「Amakusa」のA

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車内のいたるところで"A"マークを見つけることができる

A列車で行こう」最大の特徴は、1号車に設けられたバー「A-TRAIN BAR」です。

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ビール、ワイン、ノンアルコールのほか、おつまみやアイスが販売されています。ハイボールにいたっては、期間限定品を含めると4種類も用意されているという力の入れ具合。ittaさんの記事には書きませんでしたが、正直に言って僕はハイボールが好きではありません。しかしレポートしないわけにもいきませんので、デコポンを使った「"A"ハイボール」をいただきました。ハイボールはウィスキー独特の後味が喉に残るのが苦手なのですが、この「"A"ハイボール」はデコポンの風味がそれをかき消してくれるようで、意外や意外、飲みやすかったです。

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しかし、走行時間40分というのは実に短いです。3年前、東京駅から長野県の妻籠宿まで3時間近く特急「あずさ」「しなの」に乗って向かった時は、ビールの酔いがまわって、道中の半分はうつらうつら車窓の景色を楽しみつつ、残りの半分は寝ていたように記憶しています。特急はそれぐらいの時間は乗っていたいものです。また、特急といえば、目的地に着く時に流れるオルゴールチャイム。あれが聞けないのは、少しさびしい気がします。「A列車で行こう」では、常にジャズナンバー「A列車で行こう」がBGMとして流れていて、大人な雰囲気を醸すのに一役買っているのですが、特急の車内で流れる音楽としては自分の感性とちょっと違うかな、という印象です。

三角駅で「A列車で行こう」を降り、連絡船で松島へ。人気海鮮料理店「福神」さんを訪ねました。

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なにはともあれビールを注文します。自ら車をドライブして来たのでは選ぶことのできない選択肢です。真っ昼間からこういったことができるから、列車の旅はやめられません。

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あとで記事に書くことを考えれば、海の幸がバラエティに富んだ海鮮丼をチョイスするのが賢い選択でしょう。けれども、人生で一度も「一面うにだらけの丼ぶり」を生で見たことがなかった僕にとって、うに丼は海鮮丼よりも輝いて見えました。調子に乗って、特上うに丼(3,600円)を注文してしまいました。

最後に、松島から出るクルーザーに乗って、イルカウォッチングに参加しました。これは、ここに書いていいのかわかりませんが‥、記事を書くためだけに参加したというのが本音です。30歳の男が、カップルや親子連れに混じって一人でイルカウォッチングに参加していたら、それはもう狂気としか言いようがないでしょう。僕の書いた記事が、デートや一家団欒に一役買ったならこれ幸い、そういう思いです。催行業者さんの名誉のために申し述べておきますが、非常に楽しめたのは事実です。

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特急列車への思いがより強まる日帰り旅行でした。帰りの「A列車で行こう」車内、青りんごを使った「"G"ハイボール」を飲みながら、僕は思うのでした。ああ、もっと特急に乗りたい‥。